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坂本 文徳; 香西 直文; 田中 万也
no journal, ,
2011年3月に発生した東日本大震災を発端として福島第一原子力発電所由来の放射性セシウムが福島県内を中心に広範囲に飛散した。市街地や耕作地の除染は徐々に進んでいるが、それらを囲む里山の除染はまだ緒に就いたばかりである。我々は、森林地帯の除染を目指し、きのこの菌糸を含んだバイオマットを製作した。そして、当該マットが放射性セシウムを濃集することを確認した。今回はさらに改良を施したバイオマットの性能評価を試みた。放射性セシウムを効率的に濃集する3種類のきのこ菌糸を液体培地で培養した。その液体培地と、放射性セシウムを吸着する混合鉱物(Racoin)とゲルを組み合わせて2040cmサイズのバイオマットを製作した。それを森林地帯に一定期間設置後回収し、濃集した放射性セシウムの放射能を測定した。Racoinを含まないバイオマットでは、30日間設置よりも10日間設置の方で濃集割合が高かった。これは、一度バイオマットに濃集した放射性セシウムが日数を経るに従い環境中に再拡散するためと考えられる。Racoinを含むバイオマットでは、30日経過後も放射性セシウムの割合は高いままであった。